この記事は2019/07/31に書いたものです。
スパロボ64の事を語ったらこっちも語りたくなったぞ。
なので、今回はこれまたユーザーの間で語り継がれる名作「スーパーロボット大戦W」のお話。
スーパーロボット大戦W

スーパーロボット大戦の一つで対応ハードは「ニンテンドーDS」。DS初のスパロボであり、シリーズ40作品目でもある。開発会社はエーアイ。
タイトルの「W」はニンテンドーDSはダブルスクリーンを採用しているハードである事とシナリオが二部構成になっている事からの命名。キャッチコピーは「記録しろ、宇宙を揺るがす二つの物語を!!」となっている事からも二部構成である事は発売前から宣伝されていた。この二部構成を活かして続編物が同時に参戦している事が多いのも特徴の一つ。
参戦作品
★マークはシリーズ初参戦作品。☆マークは携帯機初参戦作品。
フルメタル・パニック
フルメタル・パニック? ふもっふ
★フルメタル・パニック! The Second Raid
☆勇者王ガオガイガー
☆勇者王ガオガイガーFINAL
機動戦艦ナデシコ
劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-
新機動戦記ガンダムW Endless Waltz
機動戦士ガンダムSEED
★機動戦士ガンダムSEED ASTRAY
★機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY
宇宙の騎士テッカマンブレード
★宇宙の騎士テッカマンブレードII
★デトネイター・オーガン
マジンカイザー
マジンカイザー 死闘! 暗黒大将軍
ゲッターロボG
真・ゲッターロボ(原作漫画版)
★百獣王ゴライオン
前作スパロボJからの続投組も多く、Jが初参戦であった「フルメタル・パニック!」と「テッカマンブレード」は共に続編が初参戦。「機動戦士ガンダムSEED」は外伝作品である「ASTRAY」との共演が実現している。
また、2019年7月現在では「機動戦士ガンダムSEED」と「勇者王ガオガイガーFINAL」の原作再現が行われた最後のスパロボでもある(SEEDは続編のSEED Destiny名義での参戦ばかりになり、ガオガイガーはTV版のみの参戦でFINALが参戦しない)。
評価点
スパロボWを語る上で外せないのがなんと言ってもクロスオーバー要素である。
スパロボにおいて原作アレンジや多作品のクロスオーバーは魅力の一つであるが、本作は従来の作品に比べてかなり大胆な試みがされている。
例えば同時参戦した続編ものであるテッカマンブレードとテッカマンブレードⅡは時系列を大きく変更し、ブレードの前半→ブレードⅡ→ブレードの後半という流れで原作再現が行われる。この為、ブレードの最終決戦に本来ならいるはずのないブレードⅡの面々が勢揃いしている。更に、そのテッカマンブレードシリーズとデトネイター・オーガンは原作設定の大幅なアレンジによって世界観レベルでクロスオーバーを果たしており原作未視聴ユーザーに「テッカマンブレードとオーガンは同じ作品のキャラ」と言ったらあっさり信じてしまいそうなレベルで馴染んでいる。
それ以外にもガンダムSEEDとナデシコ、ガオガイガーとゴライオンなど作品間のクロスオーバーやフルメタの相良宗介がガンダムSEEDのイザーク・ジュールに対して機体の頭部を破壊しようとするなど細かいネタも完備。大小様々なクロスオーバーによって作品間の繋がりが従来よりも強くなっている。
原作アレンジの方でよく取り上げられるのがナデシコのダイゴウジ・ガイ。
原作では序盤に死亡してしまう彼だが、今作では無条件で生存。更にナデシコのストーリーがTV版から劇場版に移行するのに合わせてそちらの方に容姿と機体が変わる周りのナデシコ勢に合わせて劇場版風のグラフィックと専用機が捏造され、劇場版アキトとのダブルゲキガンフレアを披露するなどファン感涙の待遇となっている。
この様な原作アレンジ&クロスオーバーをできる限り違和感を減らし、高いレベルで実現したシナリオの出来はシリーズでも屈指の完成度を誇り、シリーズ最高のシナリオと推す声も多い。この路線は多くのユーザーに支持され後のシリーズに大きな影響を与える事になった。スパロボLのSEED Destinyのアレンジやナタクのファクター、スパロボUXの聖戦士ショウ・コハ・ザマやもう一つの魔を断つ剣ヒーローマンと言った要素もWの成功があったからこそ出来たものと言っても良いだろう。
また、発売当時の時事ネタを物語の重要な伏線として盛り込んでいたり、ロボットアニメ特有の専門用語を完全に理解していなくてもシナリオは理解できるように配慮がされていたりとクロスオーバー関係以外での評価も高い。
シナリオと並びスパロボの醍醐味である戦闘アニメも力が入っている。
このころのグラフィックは全てドット絵であるが、ドット絵であることを感じさせないほど滑らかに、そしてダイナミックに動く。
ただ動かすだけでなく演出も凝っており、原作での動作を数多く盛り込んでいるため知っているユーザーはニヤリとさせられる。凝り過ぎたせいでツインバスターライフルを使うたびに大気圏突入することになったウイングゼロなどツッコミどころもあるが、スパロボにはよくある事である。
また、いわゆるトドメ演出が従来より充実しており色んなパターンのアニメーションを見る楽しみも生まれている。
余談だが、オリジナル主人公機の最終必殺技はトドメ演出込みでBGMが丁度1ループするように調整されてたりする。
問題点
名作と言われる作品に欠点が全く無いわけではない。
今作でよく言われるのがシナリオの都合上、参戦が遅い作品が多々存在する事である。
二部構成の関係上、第二部にならないと参戦しない作品も多いのだが中でも「機動戦士ガンダムSEED」と「デトネイター・オーガン」が自軍に加入するのは第二部の中盤。つまり全体で見ればかなりの終盤である。
フォローしておくとあくまで自軍への参入が遅いだけで作品自体はもっと早くからシナリオに登場する。
ガンダムSEEDは外伝作であるASTRAYが先に参入し、その立場からシナリオに関わっていくため「ASTRAYの視点から見たSEED」という本作ならではの魅せ方がされている他、第一部から第二部への急展開に「血のバレンタイン」が採用されている。
オーガンの方は第一部を使って「デトネイター・オーガンの前日談」を丁寧に描いている。第一部の最後もオーガンの一枚絵で締めくくられているし、そのラストシーンのためだけに版権BGMまで用意されている。
と、両作品ともシナリオでの扱いは悪くない。
のだが、自分の好きな機体をとことん強化して楽しむというスパロボの性質上、自分の好きな機体が使える期間が短いというのは悲しいところである。特にオーガンは今作が初参戦にして唯一の参戦作品であるため、この点を惜しむ声は多い。ついでに言うとオーガンは原作再現の関係で参戦も遅いが本領発揮はもっと遅く、シナリオ面では優遇されているが、ゲーム面では不遇と言える。
また、DSソフトに求めるのは酷な話ではあるがキャラボイスは一切ない。
現在
比較的新しいソフト(と言っても10年以上前だが)である為、中古での入手は容易。DSソフトなので3DSでも遊ぶ事ができるのでプレイしてみるのはそんなに難しくない。
その完成度の高さからスパロボ入門作としてもオススメされているので、スパロボに興味はあるけど、どの作品から遊んだら良いのかわからない。という人はまず今作から触れてみると良いだろう。
スパロボオリジナルが集結するOGシリーズにおいては2019年7月現在では未参戦。
しかし、携帯機シリーズにおいて前作に当たるスパロボJまでの参戦と原作再現が終了しているので、次回作での参戦が有力視されている。