この記事は2017/07/20に書いたものです。
第4回 今回は番外的な感じでウルトラファイトを紹介します。 ・・・ってウルトラファイト?なにそれ?
概要
1970年はウルトラQ、ウルトラマン、ウルトラセブンまで放送されて帰ってきたウルトラマンがまだ無い時代です。 このウルトラファイトはウルトラマン、ウルトラセブンの話から怪獣との戦闘シーンだけを抜き出しそこにプロレス風の実況をつけた5分番組です。月~金の毎日放送していました。 天下の円谷プロがなぜそんな番組を・・・?と思うかもしれませんが、これには円谷プロのふか・・・くもない事情があるのです ウルトラセブン終了をもってウルトラシリーズを休止した円谷プロは新しい特撮の形を求め大人向け特撮「マイティジャック」、刑事物と特撮の融合「怪奇大作戦」を放送しました。 しかし、マイティジャックは平均視聴率8.3%と振るわず、怪奇大作戦は平均視聴率22.0%と当時としても十二分な視聴率を記録しましたが、TBSが求めた基準には到達せず当初の予定通りに放送が終了。 マイティジャックはともかく、怪奇大作戦の方は当時としても人気番組と言える視聴率なわけですがウルトラマンとウルトラセブンが共に平均視聴率30%を超えていたのでTBSとしては25%を超えてほしかったようです。そんな簡単に化物番組が作れるかってんだ! ともあれ、こうして円谷プロは番組制作が途絶えてしまい存続の危機(日常茶飯事)に直面します。 そこで考え出されたのが制作予算0円の番組ウルトラファイトだったのです。 ぶっちゃけた話、超手抜き番組であり当時のマスコミからも出がらし商法などとひどい言われようでした。 しかしそれは大人の話。 当時の子供たちからすればしばらく見ていなかったウルトラマンとウルトラセブン、そして怪獣たちの勇姿が月曜から金曜まで毎日、しかも子供たちにとっては難しい話もある人間パートを省いてウルトラマンと怪獣の戦いだけを見ることができるというとても素敵な番組であり大人気番組となったのです。何がヒットするかは分からんものですね・・・。 円谷プロとしても予想外の人気だったようでウルトラマンとウルトラセブンの映像をすべて使い切った後、円谷プロで保管していたウルトラセブンと怪獣のスーツを用いて新規の短編映像が制作されました。 この短編映像というのがなんともシュールなもので、前述の通り予算0番組なので映像合成の類は一切なくセブンとくたびれたスーツの怪獣の肉弾戦、そこにお決まりのプロレス風実況が付いているという何とも言えない空間が展開されます。この映像にはカルト的ファンも多いです。 こうして再び怪獣ブームの機運が高まっていった結果、ウルトラシリーズの復活が決まり帰ってきたウルトラマンの放送へと繋がっていくのです。 手抜きだの出がらしだの散々な言われようだった本作ですがこの作品が無ければ現在のウルトラシリーズ、ひいては円谷プロは存在しなかったともいえる番組なのです。 その後、ウルトラファイトの系列として赤い通り魔が生み出され、ウルトラゼロファイト、ウルトラファイトビクトリー、ウルトラファイトオーブと短編バトルストーリーは現在も生み出されています。 ウルトラファイトはTSUBURAYA IMAGINATIONで配信中です!
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