この記事は2019/04/08に書いたものです。
ウルトラシリーズで個人的なトラウマって言ったらナニかなぁ。とふと考えていたらコイツが思い浮かんだ。
ということで今回は残虐怪獣ガモスのお話です。
ちなみに一番のトラウマは同作に登場したアメーザなんだが、掘り起こさないに限る。
残虐怪獣ガモス
残虐怪獣ガモスはウルトラマン80に登場する怪獣。
登場回は第21話「永遠に輝け!!宇宙Gメン85」。
宇宙の平和を守る組織「宇宙Gメン」が追っていた宇宙No2の指名手配犯。
その肩書きの通り破壊と殺戮を好み多くの惑星で被害を出した極悪非道な怪獣である。
宇宙Gメンの一員である宇宙人ザッカルは妻と息子をガモスに殺されており復讐の為にガモスを追い続けていた。
本編では密かに地球へ侵入し、各地の人口密集地を焦土と化し住民を虐殺するという凶行に及んでいる。
この凶行は夜の間に人口密集地を狙うという狡猾で計画的な行動だった為に防衛チームUGMは「怪獣ならもっと無差別破壊になるはずだ」として侵略宇宙人の仕業と考えてしまった。つまり、それほどまでに高い知性を持っている。20年以上も自分を追い続けているザッカルから逃げおおせているあたりも高い知能の持ち主である事が伺える。
また上記の誤解によりUGMはガモスを追って地球にやって来たザッカルの方に疑いを向けてしまい、UGMによってザッカルが負傷する結果になってしまった。これがガモスの意図した事なのかは分からないが、こいつの知性ならそこまで計算してやっていたと言われても納得できるだろう。
武器は口から吐く溶解液「アトミックリキダール」。
有機物、無機物問わず一瞬でドロドロに溶かしてしまうほどの威力を誇り、UGMは中和剤による無効化を試みたがまるで効果が無かった。ザッカルの家族を殺したのもこの能力によるもので地球でも多くの人の命を奪っている。特に子供を抱えた母親が子供と共に溶かされるシーンはトラウマ級だろう。
ウルトラマン80との戦いでも劣勢に立たされる中で80の隙をついて発射。これを浴びた80はひどく苦しみ、カラータイマーが一瞬で赤に変わる程に消耗。一撃で形勢逆転させてしまった。
優勢と劣勢には翼があり戦う者の間を飛び交っている。人それを回天と言う。
溶解液に頼らない戦闘力もなかなかのもので自分を倒す為に巨大化したザッカルとの戦いでは格闘のみで互角に立ち回りつつ、UGMによって負傷したザッカルの腕を集中攻撃するという狡猾さも見せた(ちなみにザッカルはウルトラマン80こと矢的猛と体術で互角に渡り合える実力者である)。
ザッカルを上記の戦法で撃破。遅れてやってきた80も溶解液の力で一方的に追い込む。
が、そんなガモスにも弱点があった。
ザッカル「ウルトラマン80・・・ガモスの弱点は・・・高周波の音だ!」
それは長年ガモスを追いつづけたザッカルだけが知っている事実であった。その事を知った80は自身の体を高速回転させ体に付着した溶解液を払うとそのままガモスの周囲を回転しながら高速で旋回。ガモスの苦手な高周波の音を全方位から浴びせる。
これにより大人しくなったガモスはバックルビームの一撃を受けて爆発四散した。
ウルトラ伝統の回ればなんとかなる。という奴である。しかも今回は回転×回転である。
これが勝利の方程式って奴か。
ガモスの死を見届けたザッカルは80に感謝の言葉を述べると妻と息子の元へ旅立つのであった。
宇宙No2の指名手配犯の名は伊達ではなく80登場怪獣の中でも屈指の強豪である。
劇中無敗の戦績を誇る80ではあるが劇中にはガモスのような強敵は少なくない。その度に誰かの力を借りて強敵を乗り越えるのである。彼の無敗は彼だけのものでは無いのだ。
現在のところ再登場は無し。80登場怪獣の中では強豪だがシリーズ全体で見ればマイナー怪獣である。
武器が溶解液なので光線や炎に比べて表現が難しいのかもしれない。
服だけ溶けるならまだしも骨ごと溶けるからなぁ。
余談
この回で登場した「宇宙Gメン」だがこれ以降その存在が語られることは無い。ウルトラによくある1話限りの設定である。
ちなみに同名の特撮作品があるがそれとは全く関係がない。
いつも80の援護をせず「観戦に定評のあるUGM」とまで言われているUGMだが、今回はいつも通り80の援護はしないが巨大化してガモスに立ち向かったザッカルの援護はしている。結果はまぁいつも通り瞬殺されるのだが。