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ファームリーグに新潟参戦!
2024年プロ野球のペナントレースが開幕してからはや一ヶ月。
我らが北海道日本ハムファイターズは前年最下位から大きく躍進し、4月末現在でパ・リーグ2位という好発進。
このままの勢いを維持してほしいものですね。
さて、今年のプロ野球での大きな変革といえばファームリーグに新たなチームが参戦したこと。
ウエスタン・リーグには静岡のハヤテ223(ふじさん)。そしてイースタン・リーグには我が故郷新潟からオイシックス新潟アルビレックスBC(ベースボールクラブ)が参戦。
ネット上では色々物議を醸したファームリーグへの新規参入ですが、ちょくちょくオイシックスの試合に足を運ぶ新潟県民としてこれについて色々書いてみたいと思います。
個人的には大歓迎!
推しが地元にやってくる!
いきなり失礼なことをいいますが、去年まで私は地元チームである新潟アルビレックスBCに全く興味がありませんでした。10年ぐらい前にBCリーグで優勝して、その時の監督が現在の東京ヤクルトスワローズで監督をされている高津監督だった。ということは知ってますが、それぐらい。更に言うならBCリーグに新潟以外どこが参戦しているのかすら知りませんでした。
まぁ、プロ野球そのものに興味を持ってファイターズを応援しだしたのが去年なのでアルビレックスBCにまで手が回るわけもないのですが、かといってアルビレックスBCが今年もBCリーグに所属していたままだったら全く興味を持たなかったでしょう。
そんな私がオイシックスの試合にちょくちょく足を運び応援するようになった理由。それはひとえに「イースタン・リーグに参戦したから」であります。
イースタン・リーグに参戦したということは「ファイターズとの試合がある」そして「ファイターズが定期的に新潟にやってくる」ということです。
この時点でファームリーグやアルビレックスBCがどうなろうと知ったこっちゃねぇ!ファイターズが来るなら応援に行くしかねぇ!という感じで私としては賛成以外ありえない。という感じでした。
これまでファイターズの試合を現地で見るためには近場といっても関東のベルーナドームかZOZOマリンスタジアムに遠征しないといけませんでした。新潟遠征で試合をやってくれるのは大体DeNAとセ・リーグですからねぇ・・・。それが二軍戦とはいえ地元にやってくる。賛成するしかないでしょう!
てことで、個人的には大歓迎でしたね。
二軍戦だってスター選手に会える!
プロ野球に詳しくない方だと二軍というと一軍で通用しない選手が集まっている。というイメージを持たれがちですが(というか私がファイターズを応援し始めるまでそんなイメージだった)そんなことは全然なく、本来なら一軍で活躍できるはずの選手が調子を落としていたり、怪我明けだったりで調整のために二軍にいるということは普通にあるものです。更に言うとどんなスター選手も最初は二軍から始まるもの。かのイチロー選手だって二軍で振り子打法を確立させるところから活躍が始まってますしね。昨年のドラフト1位選手やブレイク間近で調子を上げてきている若手選手なども二軍には在籍しています。
そんな選手たちが目の前に現れる。こんな体験が地元で出来る素晴らしさ。これもまたオイシックスがファームリーグに参戦したからこその恩恵ですね。
ちなみに今のところ楽天のドラフト1位古謝選手。ロッテのドラフト1位上田選手を間近で見れた他、日本代表にも選ばれたことがあるヤクルトの守護神田口選手も新潟に来てくれましたし、我らがファイターズでは野村選手、清宮選手といった一軍のスター選手に我が推しの江越選手をこの目で見ることが出来ました。こんなことがあるなんて去年までは考えられませんでしたねぇ。
また、現在のオイシックスにはファイターズで活躍した陽岱鋼選手、阪神で活躍した高山俊選手、広島で活躍した薮田和樹選手といったNPBで実績を持つ選手も多数在籍しています。
こういった選手たちがオイシックスに入ってくれたのもファームリーグに参戦したのが大きかったのではないかと思います。
今ではすっかりオイシックスのファンに
とまぁ最初はオイシックスには一切興味がなく、ファイターズを直接応援出来ることにしか興味がなかったのですが、ファイターズの試合の前に一度球場の下見に行ってみようとハードオフエコスタジアムの開幕カード楽天戦を見に行ったのが運の尽き(?)
ホーム側内野席に座り、スタンドの皆さんと一緒に選手の一挙一動に一喜一憂し、ヒットが出れば皆で盛り上がり、アウトになれば皆で落胆する。この日常生活では味わえない一体感にすっかり虜になってしまい、気づけばオイシックスの公式ガイドブックを買って選手の事を調べ、レプリカキャップを被り、ツインバッドを叩きながら応援する立派なオイシックスファンが一人出来上がっていたのでありました(ホントはレプリカユニフォームも欲しいんですが、サイズがフリーサイズしかなくて着れるか分からなくて・・・)。
なお、オイシックスvsファイターズというカードになった場合はファイターズユニフォーム、ファイターズキャップ、ファイターズツインスティック、ファイターズタオルを装備し、容赦なくビジター側スタンドに陣取る模様。すまんな。さすがにファイターズの前ではオイシックスは敵なのだよ(とか言いつつ、どちらが勝ってもポジれる後方腕組おじさんになっている模様)。
選手にとってのメリット
私にとってはメリットしかないファームリーグ参戦ですが、選手にとってはどうなのか。というお話。
とはいえ、これについては元プロ野球選手でYoutubeで活動されている今浪隆博さんが自身のYoutubeチャンネルで非常にためになることをお話されていました。
ファームリーグへの新規参入にあたってよく上がっていた意見が「一軍に上がれないチームで選手はモチベーションを保てるのか」という点。
これについて今浪さんはオイシックスやハヤテの選手が目指すのは「一軍ではなくNPB」と仰っていました。
というのも、NPBに入るためにはドラフト指名を受けなくてはならない。そして独立リーグのチームにいる選手にはそもそもドラフト指名を受けていない選手も多い。こういう選手たちは元よりドラフト指名を目指しているので一軍に上がれなくても目指すべきところは今までと全く変わらない。つまりモチベーションに影響はない。
そして独立リーグ所属の選手にはNPBから戦力外通告を受けてNPB復帰を目指している選手いる。こういう選手たちも元より目指しているのは一軍ではなくNPBなのでこちらも目指すべきところは今までと全く変わらない。
つまり、一軍が無かろうと目指すべきところは変わらないのだから、モチベーションが下がったりすることはないだろう。と仰っていました。
そのうえで、これまで独立リーグや社会人野球で注目株の選手がいたとしてもその成績はあくまでNPBの外のものであり、本当にNPBで通用するのかというところはあった。でも、今回ファームリーグに参加することによって二軍が相手とはいえ実際にNPBのチームと試合をするのだからこれまでよりもスカウトの目に留まりやすくなるだろう。とのことでした。
これはかなりしっくり来るお話でしたね。なので選手にとってもメリットの多い話なのだろうなと思います。
課題
とはいえ課題がまったくないとは言えないと思います。
他チームとの戦力差
NPB12球団の選手たちはプロ野球の球団に「プロとして活躍できる」と認められて入団した選手が集まっています。
一方、オイシックスに所属している選手は「ドラフト指名を受けられなかった選手」か「プロ野球のチームから戦力外通告を受けて、どの球団にも拾ってもらえなかった選手」つまり(失礼を承知でいうと)「プロとして活躍できない」と考えられた選手たちが集まっています。プロ野球のチームから見れば設立当初の楽天の様な寄せ集めチームと言って差し支えないでしょう。むしろ戦力の質的には設立当初の楽天より下なのでは?とすら思えます。
そんなチームが果たして二軍相手とはいえNPBでやっていけるのかという問題。実際4月29日現在で31試合を消化し10勝20敗1分とまぁ見事な負け越しっぷり。その上、5点差以上のボロ負けがすでに8試合ほど。
ファームリーグに参入したはいいですが、まだまだ現実は厳しそうですね・・・。
また、戦力差といえばチーム内の実力差も気になるところ。というのもNPBで実績十分な薮田選手が先発して完璧に抑えていたのが、NPB経験のない中継ぎに変わってバンバン打たれてボロ負け。なんて事もありまして・・・やはり「NPBに入れなかった選手」と「NPBで実績を上げた選手」では大きな差があるんだなぁと。
戦力補強の問題
とはいえ、創設当初は寄せ集めだった楽天はドラフトで田中将大選手や嶋基宏選手の様な有力な選手を獲得したり、鉄平選手のように他球団からトレードで戦力を獲得したりで戦力を整え、今では寄せ集めと言われていた頃の面影は全くありません。
ならばそれと同じく、オイシックスも戦力補強をしていけば・・・と言いたいところですが「どうやって?」という問題が出てきます。
というのも、オイシックスはドラフトへの参加が認められていません。そして他球団から獲得しようにもNPBの中でオイシックスに自分のチームから選手を出してくれるチームはいないでしょう。というか、オイシックスとNPB球団の金銭トレードやドラフト指名による移籍は認められてますけど、交換トレードって制度的に認められてるんですかね?遠回しな厄介払い、戦力外通告になってオイシックスとハヤテが人材の墓場になりそうなので認められてなさそうですが。育成選手を派遣することは可能みたいですね。
となると、オイシックスが補強できる戦力はドラフト指名から漏れた選手や戦力外通告を受けた選手のみ。ちょっとでも芽が出そうなドラフト候補を育成選手として乱獲していくチームもありますし、戦力外通告を受けても見込みがあるなら他の球団に拾われますしで、オイシックスが補強できる戦力って本当に限られた者だけになりそうなんですよね。
そうなると育成に力を入れるしかないんですが、練習環境も、練習場の施設も、指導員もNPBに比べれば見劣りしていると言わざるを得ないのが現状かな・・・と。
となると補強できる戦力にも限界がありそうで、どうやって戦力を整えていくのか。解決策はあるんでしょうかね・・・。
実際にNPB復帰って出来るの?
NPB球団から戦力外通告を受けてオイシックスに入団し、NPB復帰を目指してプレーしている選手もいますが、NPBに復帰できる可能性って実際どれくらいなものなんでしょうか。
というのも、いままでドラフト指名を受けたことがない若手選手なら二軍選手相手に結果を出せば将来性も込みでNPBへの道が拓けると思うのですが、NPBを戦力外になってしまった30代の選手が二軍選手相手に結果を出した。これってNPBのスカウトや編成部門の方から見るとアピールになるんだろうか。というのが正直な疑問。
たとえば本日4月29日の対ロッテとの試合。9回裏の時点でオイシックスが1点を追いかける展開で、元阪神の高山選手が劇的な逆転サヨナラ2ランホームランで逆転勝ち。という私としては「うおおおおおお!!!現地参戦して良かったぁー!!高山選手最高!オイシックス最高!がたほー!バンザーイ!バンザーイ!バンザーイ!」とめがっさテンションが上がった試合でした。
なのですが、冷静に状況を俯瞰してみるとこの時のロッテの投手は高卒3年目の育成選手で支配下登録実績なしの若手。
「NPBの一軍で実績のある選手が若手の育成選手からホームランを打った」
これってNPB的には評価になるんだろうか?というか、NPB復帰を目指すなら一軍で活躍できることが条件になるだろうから、ファームリーグでは誰にも止められないぐらいの無双状態じゃないと復帰って難しいんじゃないか。ということを今日のサヨナラホームランで思ったり。
おわり
チームとしてはまだまだ課題がありそうなオイシックス新潟アルビレックスBCですが、ファームリーグ参入は私個人としては大歓迎。
今後もファイターズと並んで地元オイシックスを応援していくのでよろしくお願いします!
だからスタジアムグルメをもっと充実させてくれ!どれも美味しいけど主食がカレーしかないのは飽きるんじゃ!あと、臨時でお店が出る時はもっと大々的に宣伝して!カレー買った後におにぎりや鶏肉のレモン和えの存在知っても手遅れなんですわ!
あとエコスタでの試合をもっと増やして!同じ新潟県内といっても長岡や三条まで行くのは辛いんじゃ!(まぁ、これは三条や長岡在住の方からエコスタを見ても同じことが言えるでしょうが。)
余談
「北海道日本ハムファイターズ」は「ファイターズ(チーム名)」表記なのに「オイシックス新潟アルビレックスBC」はなんで「オイシックス(企業名)」表記なのかというと・・・
単純に「アルビレックス」と書くと新潟県民的にはサッカークラブの方が出てくるからです。
向こうの方が歴史がある上にJ1の舞台で戦ってますからなぁ・・・去年の平均観客動員数も桁が2つ違いますからなぁ・・・。