ウルトラマンの話

作品紹介 ウルトラマンサーガ

2018年7月1日

この記事は2018/07/20に書いたものです。

あらすじ

ネオフロンティアスペース。
ウルトラマンティガとウルトラマンダイナによって救われた宇宙にかつて太陽系を滅ぼさんとした宿敵「スフィア」が再び出現する。
防衛チーム「ネオスーパーGUTS」に所属する青年「タイガ・ノゾム」はスフィア迎撃のために出撃するが、突如現れた巨大戦艦の転移に巻き込まれ別の宇宙へと連れていかれてしまう。
所変わってアナザースペース。
ベリアル軍の残党と戦っていたウルトラマンゼロは自分を呼ぶ謎の声に導かれ、別の宇宙の地球「フューチャーアース」を訪れる。
フューチャーアース。この地球は侵略者によって征服され実験場とされており、地上には僅かな女性と子供が取り残されている状態であった。
タイガと一体化したゼロはこの地球を救うために戦おうとするのだが・・・

俺は絶対に!ウルトラマンになんかならない!!

主な登場人物

・タイガ・ノゾム演:DAIGO
本作の主人公。
ネオフロンティアスペースで防衛チーム「ネオスーパーGUTS」に所属する青年。
スフィア出現の際に誰よりも早く出撃したがそれが原因でフューチャーアースへと連れてこられてしまう。
その世界で自分の身を犠牲にして子供を助けようとした事からゼロに認められて彼と一体化。結果としてゼロに救われたがウルトラマンに良い感情を持っておらず、助けられたことには感謝しながらも邪険に扱う。

・ウルトラマンゼロ CV:宮野真守
若き最強戦士。アナザースペースの平和を守る為に戦っていたところ、謎の声に呼ばれてフューチャーアースを訪れる。
そこで出会ったタイガと一体化して戦おうとするものの、ファーストコンタクトで出て行けと言われ、変身アイテムを用意したら片付けられ、騙し討ちの如く無理やり変身させたらそのせいで5メートルサイズのミニトラマンになったりと散々な目に合うことになる(本人曰くウルトラマンゼロ一生の不覚)。

・春野ムサシ演:杉浦太陽
かつて人類と怪獣の共存を夢見て戦ったウルトラマンコスモスも認めた真の勇者。
開拓惑星の管理人として妻のアヤノ、息子のソラ、保護した怪獣達、そしてカオスヘッダーと平和に過ごしていたがフューチャーアースの危機を知ってコスモスと共に駆けつける。
タイガによって速攻で正体をバラされてしまった。

・ウルトラマンコスモス CV:杉浦太陽
ムサシと共に戦った慈愛の勇者。フューチャーアースの危機に再びムサシと一体化する。
序盤において唯一完全状態のウルトラマンなので、序盤はほとんど彼一人で頑張ることになった。

・アスカ・シン/ウルトラマンダイナ演/CV:つるの剛士
かつてネオフロンティアスペースを救い行方不明となった英雄。ネオフロンティアスペースにおいては彼=ウルトラマンダイナという事は世界中に知られており歴史の教科書に載っている他、彼によって宇宙が救われた日=彼が行方不明になった日はアスカ記念日とされている。
タイガ達よりも早くフューチャーアースを訪れており人々の希望となっていたが・・・。
ちなみにゼロを呼んだ声の正体も彼。ゼロとはウルトラ銀河伝説で共闘していたがゼロは声の主に気付かずに誰だ!と返していた。ファンにツッコまれた所だが脚本家によると一度会っただけでマトモに会話していない人物の声なんて覚えられないとのこと。確かに。

・チームU
フューチャーアースに残された防衛チームで、歴代唯一の女性のみで構成されているチーム。
人型のロボット兵器を所有しており、これと各地に設置した落とし穴を用いて怪獣に抵抗していた。現れたウルトラマンと共同戦線を張る。
演じたのは当時AKB48に所属していたメンバーである(現在は全員卒業している)。

・バット星人 CV:東国原英夫
帰ってきたウルトラマンのラスボスを務めた宇宙人の同種。・・・らしいのだがデザインが大幅にリファインされておりもはや別物。同種と言われても違和感しかない。
ウルトラマンのいないフューチャーアースを征服した後、最強の怪獣ハイパーゼットンの育成場としていた。
その目的はハイパーゼットンの力を用いて全ての宇宙を支配する神となることである。
多くの宇宙人達の悲願であった地球侵略を遂に達成した記念すべき存在。と言いたいところだが、実は地球侵略と支配を達成したのは彼で二人目である。
声優を担当したのは元宮崎県知事の東国原英夫氏。元県知事に何やらせてるんだ!と言いたくなる所だが、元総理という前例がある円谷プロにとっては県知事程度大した事はないのだろう。また、声にはエフェクトが強くかかっており東国原氏の声とは気付きにくい。

・ハイパーゼットン・ギガント
バット星人が育成している怪獣でウルトラマンが人間サイズに見えるほどの超巨大怪獣。人間の絶望や恐怖を餌としておりフューチャーアースに僅かな女子供達が残されているのも効率よく餌を得る為である。
倒す為に現れたゼロとコスモスを圧倒するがダイナが参戦した事で形勢逆転され倒される。しかし・・・。

・ハイパーゼットン・イマーゴ
ハイパーゼットン・ギガントとバット星人が融合して誕生した最強の怪獣。
サイズはウルトラマンと同じぐらいになった為ゼロからは「迫力が無くなってるぜ!」と煽られたがゼロ、コスモス、ダイナの3人を翻弄するスピードと瞬殺してしまう圧倒的な戦闘力を持つ。

そして現れる究極の戦士

・ウルトラマンサーガ CV:宮野真守
ハイパーゼットン・イマーゴに敗れた3人のウルトラマンの諦めない心が起こした奇跡で3人が融合した究極の戦士。
3人がかりでも全く敵わなかったハイパーゼットンと互角の勝負を繰り広げる。
・・・ここまでやっても互角という所がハイパーゼットンの恐ろしさを物語っているとも言える。
デザインモチーフは「人の姿をした光」。全身がどこぞの可能性の獣のごとく結晶体に覆われているように見える歴代でも異質なデザインである。そのため50周年記念の集合映像では浮いていた強い存在感を放っていた。

概要

2012年に公開されたウルトラシリーズ生誕45周年記念作品第二弾。
ウルトラマンがおらず宇宙人に征服されてしまった地球を舞台にウルトラマンゼロの新たな戦いを描きます。

元々は昭和、平成の垣根を超えて様々なウルトラマンが登場するお祭り作品として企画されていたらしいのですが2011年に発生した東日本大震災で制作が一時中断。
その後、復興支援の為に内容を大きく変えて現在の形になったそうです。この影響で元々2011年12月公開予定だったのが2012年3月にずれ込む事になりました(余談だがこの関係で2011年はウルトラ映画のない年になったしまった)。

キャスティングではゼロと一体化する主人公タイガをミュージシャンのDAIGO氏が、ウルトラマンと共に戦う防衛チームの面々をAKB48のメンバーが演じています。
発表当時このキャスティングは不安視されて多くのファンが「大丈夫かこれ」「血迷ったか円谷!いつものことだけど」「話題性重視」と冷ややかな目を向けていましたが、いざ公開されると無理に着飾る事もなく等身大の自分をぶつけていく演技が高い評価を受け「むしろこのまま特撮に出てくれ!」なんて声もあったり。実際にこの映画に参加していた秋元才加氏は後に牙狼に出たしな!

その他、ゲストとして生誕15周年を迎えたウルトラマンダイナより主人公アスカ・シンと生誕10周年を迎えたウルトラマンコスモスより主人公春野ムサシが出演。
当然演じているのはオリジナルキャストであるつるの剛士氏杉浦太陽氏です。
特にダイナの方は本作の主人公タイガがダイナの宇宙の人間だったり、かつてアスカと共に戦ったスーパーGTUSの面々が一人を除いてゲスト出演していたりと物語全体を通してウルトラマンゼロの冒険譚というよりもウルトラマンダイナの後日談という雰囲気があります。その為、本作の真の主人公はアスカであると考える人も多いようですね。

特撮面では映画では久々となるミニチュア特撮が復活。巨大なビルが立ち並ぶ中でウルトラマンと怪獣が激突するみんなが待ち望んだ映像が巨大スクリーンに帰ってきました。
また、ウルトラマンサーガとハイパーゼットン・イマーゴの死闘は映像の見応えとその熱い展開から是非とも見てほしい1シーンとなっております。

ウルトラマンサーガはTSUBURAYA IMAGINATIONで見放題配信中です。
ぜひ!ぜひ!ご覧ください!

余談

本作に登場したウルトラマンダイナとウルトラマンコスモスはタイプチェンジを使わずにそれぞれ基本形態のフラッシュタイプとルナモードで戦っています。
ダイナのフラッシュタイプに関しては基本形態でありバランス型で幅広く対応できる形態なので問題は無いのですが(できればテレビ本編でよく見られた強敵相手にはストロングの流れをやって欲しかったけどね)、コスモスのルナモードは戦うための物ではなく相手を救う為の形態なので、ハイパーゼットンという救う必要が一切ない相手にもルナモードで挑んでいるのは違和感しかありません。コスモスには許せない悪と戦う為のコロナモードがあるんだからこれを使えよ。と多くのファンから批判され、私もこれは本作最大のダメ要素であると思ってます。
これについては元々のプロットではコスモスと共生していたカオスヘッダーがバット星人に連れ去られハイパーゼットンに取り込まれてしまった為、コスモスはカオスヘッダーを救うべくルナモードで挑むという展開だったらしく、その名残らしいです。
ですが、結局その展開がボツになったのであればそれに合わせて違和感なく作品を作っていただきたいものですし、現状では原作の理解不足、手抜きと思われても仕方ない状態ですね。というか、救うにしろ戦うにしろ両方できるエクリプスモードを出せば万事解決だったのでは?
これを教訓にしたのかは不明ですが、後にコスモスが客演した映画「ウルトラ十勇士」では襲撃者に対してコロナモードで迎撃するコスモスという場面からストーリーが始まっています。

当初、本作のラストはアスカが旅を終えてネオフロンティアスペースの仲間達のところへ帰還する展開となっており、その内容で脚本も書きあがっていました。
しかし、その展開に待ったをかけた人物がいました。アスカ役のつるの剛士氏です。
脚本を見たつるの氏は「俺の思ってるアスカと違う」と思い、本作の脚本を務めた(ウルトラマンダイナのメインライターでもあった)長谷川圭一氏に「アスカはみんなの元に帰るんじゃなくて、先に行ってみんなが追いつくのを待ってると思う」と自分の考えを伝え、その意向に沿って脚本が作り変えられる事になりました。
個人的にはアスカにはリョウの元へ帰ってきて欲しいと思いますが、これがアスカ自身が考えるアスカの姿なんですね。となれば是非ともリョウがアスカに追いついて二人が再会するエピソードをいずれ!いずれ!

紹介動画

TSUBURAYA IMAGINATIONはコチラ!

ウルトラマンサーガも見放題!









-ウルトラマンの話
-, , , ,